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カーペットの遊び毛の原因と抜け毛との違い

カーペットの遊び毛の原因と抜け毛との違い

ラグやカーペットを使用しているときに、毛が抜けてきたことはありませんか?

あまりに量が多いと、不良品ではないかと心配になることもあると思います。

ですが、ご安心ください。

カーペットから抜ける毛は「遊び毛」と言います。
ラグやカーペットを使用するうちに必ず発生するものであり、商品の不良によるものではありません。

この記事ではカーペットの遊び毛について解説いたします。

これからラグ・カーペットを購入される方も、現在カーペットの遊び毛に悩まされている方もぜひご一読ください。

ラグ・カーペットの遊び毛とは?

ウールカーペット『ピュアウール2 本間』

遊び毛とは、ラグの毛足の一部が取れたものです

細かい繊維がフワフワと出てくるため、わたぼこりのようにも見えると思います。
とくに使用し始めたタイミングでは大量に発生するため、不良品のように見えてしまうかもしれません。

ですが、遊び毛はカーペットやラグを敷いていると、多少にかかわらず必ず発生するものです
商品の不良ではありませんのでご安心ください。

厄介者のように見えますが、遊び毛にはカーペットを清潔にする役割もあります。
遊び毛とともにカーペットに付着した汚れも一緒に排出できるため、カーペットの表面をきれいに保つことができるのです。

メリットもデメリットもあるカーペットの遊び毛。
カーペットの宿命だと思って、上手にお付き合いしましょう。

遊び毛が発生する原因

ギャッベに発生した遊び毛

では、そもそもなぜ遊び毛が発生してしまうのでしょう?

遊び毛が発生する要因は大きく分けて2つあります。

1つ目の要因は、カーペットの製造工程によるものです。

カーペットは、パイル(毛足)の長さを均一に切り整える工程があります。
その際、カットされた短い繊維がパイルの中に入り込んでしまい、カーペットを使用し始めたときに出てきてしまうのです。

ウールカーペット『メリノホテル』

遊び毛が発生するもう1つの要因は、繊維の性質によるものです。

ウールやアクリルは、短い繊維を撚り合わせて糸にしています。(紡績糸・スパン糸などと呼ばれます。)

そのため、カーペットとして使用しているうちに、絡みの弱い一部の繊維がほどけて遊び毛として出てきてしまうのです。

カーペットの中でも、パイルが紡績糸のものは遊び毛が発生しやすいと覚えておきましょう。

遊び毛はいつまで続く?

ラグに触れる手

遊び毛が最も出やすいのは、購入直後のタイミングです。
商品によってはかなりの量の遊び毛が発生してしまうこともあります。

掃除機を掛けながらご使用を続けていただくと、2~3ヶ月ほどで随分と落ち着いてきます
(※ラグ・カーペットの種類や使用頻度によって、遊び毛が落ち着くタイミングは異なります。)

遊び毛はラグを使用しているうちに落ち着いてくるものの、遊び毛は完全になくなることはありません
とくにウールやアクリルなどの紡績糸は遊び毛が出やすい傾向があります。

購入してからしばらくの間は、根気強く掃除機を掛け続けてください。
丁寧に掃除して使用しているうちに遊び毛は少なくなっていき、やがて気にならないようになります。

細い遊び毛が抜けて落ち着いてくると、カーペット本来の艶をお楽しみいただけますよ。

遊び毛の出る量

カーペットの遊び毛

遊び毛の量は商品によって異なります。

一般的に遊び毛が多いと言われているのは、ウールやアクリルのカーペットです。
遊び毛の出やすいカーペットだと、サイズによっては一回の掃除機掛けで掃除機のタンクがいっぱいになってしまう事もあります。

参考程度に、私がウールの玄関マットを購入したときの話を紹介しましょう。

私がウールの玄関マットを購入したときは、使い始めてすぐに大量の遊び毛が発生しました。
ビー玉サイズの毛玉があちこちに見えているような状態で、掃除機を掛け忘れた日には靴下の裏面にびっしりと毛が付着してしまうほど。

遊び毛の存在を知らない方だと、あまりの量の多さに驚かれると思います。

その後、こまめに掃除機を掛けて使用していると2ヶ月程度で遊び毛は落ち着きました
1年たった現在は多少の遊び毛が出ていますが、フローリングと同じ頻度の掃除でも問題なく使えています。

遊び毛と抜け毛の違い

これまで説明した通り、遊び毛は毛足の一部が取れてたわたぼこりのようなものです。
これに対して、抜け毛は毛足そのもの(パイル)が根元から抜けてしまう現象を言います

写真で見比べれば、その差は一目瞭然。

カーペットの抜け毛と遊び毛

カーペットのパイルは接着剤によって基布(ベース生地)に固定されています。
この接着がきちんとされていないと、毛足が根元から抜けてしまい抜け毛が発生するのです。

通常の使用でカーペットから毛足が抜け落ちてしまう場合は、商品の不良が考えられます。

もし遊び毛ではなく抜け毛が発生している場合は、購入店舗にご相談ください

遊び毛が発生したときの対処・掃除方法

ラグに掃除機を掛けているところ

発生した遊び毛に対して特別な処置は必要ありません。

掃除機を掛けて遊び毛を取り除いていただければ、通常通りラグを使用することができます。

ただし、遊び毛を早く取り除くためにゴシゴシと擦りつけるのはNGです。
ラグの表面に強い摩擦がかかると毛足が傷んでしまい、かえって遊び毛の量が増えてしまいます。

掃除機掛けは、とにかく優しく。
1㎡あたり20秒を目安にゆっくりと掃除機を掛けることで、汚れや遊び毛を吸い取ることができます。

回転ブラシも毛足を傷める原因となるので、回転ブラシのない掃除機を選ぶか、回転をオフにした状態で掃除機を掛けてください。

ラグにコロコロクリーナーを掛けているところ

粘着タイプのコロコロクリーナーも、遊び毛を取り除くのに便利です。

ですがコロコロを強く擦りつけると毛足を傷めてしまい、遊び毛が増える原因になります。
粘着力の弱いコロコロクリーナーを選び、できるだけ優しく掛けるようにしましょう。

遊び毛が出にくいラグの特徴

おしゃれなカーペット

紡績糸のラグは遊び毛が発生しやすいと説明しましたが、一方で遊び毛が出にくい糸もあります。

フィラメント糸のラグやカーペットは、遊び毛が出にくいです。

フィラメント糸にはナイロンやポリプロピレン、シルクなどが例に挙げられます。
短い繊維を撚り合わせて作る紡績糸に対し、フィラメント糸は一本の長い繊維から作られているため、糸がほつれにくく遊び毛も出にくいのです。

遊び毛によるハウスダストが気になる方や、遊び毛の掃除が面倒な方はフィラメント糸のラグ・カーペットを選びましょう。

その他、ラグやカーペットの素材について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

遊び毛が出にくいラグ・カーペット6選

ここからは、当店おすすめの遊び毛が出にくいラグ・カーペットを紹介します。

この記事のまとめ

本記事では、遊び毛が発生する原因と対処法について解説してきました。

遊び毛とは、ラグから発生するホコリのような毛のこと。
ラグを使用するうえで、多かれ少なかれ発生するものです。

時間とともに減少していくので、それまでは根気強く掃除機を掛け続けてください。
毛足を傷めないよう、掃除機は優しく丁寧に掛けましょう。

ナイロンやポリプロピレンなどの長繊維は、遊び毛が発生しにくいと言われています。
遊び毛が気になる方は、カーペットの繊維にも着目してお選びください。

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