「ラグ」「カーペット」「絨毯」は日常生活でも頻繁に使用するアイテムです。
いずれも敷物を表す言葉ですが、呼び名の違いについては知らない方も多いのではないでしょうか?
本記事では「ラグ」「カーペット」「絨毯」違いとそれぞれの特徴について解説いたします。
ラグとカーペットの違い
まずは、ラグとカーペットの違いついてご説明いたします。
ラグとカーペットの主な違いは、敷き方とサイズです。
敷き方の違い
ラグとカーペットの大きな違いは敷き方にあります。
【ラグの場合】
ラグはインテリアアクセントとして使われるアイテム。
ソファの前、ベッドサイドなど部屋の一部分に敷き込むことを目的としています。
【カーペットの場合】
一方、カーペットは部屋全体に敷き込むための敷物です。
住宅だけでなく、ホテルやオフィス、廊下などの床に敷き詰める敷物もカーペットと呼びます。
いわば、繊維製の床敷物全般を表す総称です。
小さなパネル状になっているタイルカーペットも、カーペットの一種に分類されます。
サイズの違い
ラグとカーペットは、サイズにも違いが見られます。
一般的に2畳以下の敷物をラグ、3畳以上の敷物をカーペットと呼びます。
ですが、ラグとカーペットに関してはボーダーラインが曖昧な部分も多いです。
時には部屋一面に敷き込むことができる大きさの敷物が「ラグ」と呼ばれていたり、足元に敷く小さな敷物が「カーペット」と呼ばれていたりします。
サイズ展開の豊富な敷物だと2~10畳対応のものなどもあり、明確に区切りをつけることは難しいです。
あくまで、サイズの違いについては目安として知っておくようにしましょう。
なお、1畳未満の小さな敷物は「マット」と言います。(例:玄関マット、チェアマットなど)
ラグとも区別されているため覚えておくと便利です。
カーペットと絨毯の違い
ここでは、カーペットと絨毯の違いについて解説いたします。
カーペットよりも絨毯の方が高級なイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実は、カーペットと絨毯に大きな違いはありません。
英語の「カーペット(carpet)」は日本語で「絨毯」です。日本語と英語の違いのみで、意味は同じとなります。
ただ、絨毯の『絨』は厚手の毛織物、『毯』は毛織の敷物と言う意味があるため、手織りや手機織りの毛敷物に「絨毯」と名付けられる傾向があるようです。
ペルシャ絨毯やトルコ絨毯などは、まさに絨毯を代表する敷物と言えるでしょう。
ラグとカーペットそれぞれのメリット
ラグとカーペットは敷き方やサイズに違いがあります。
使い勝手が異なるため、敷物を選ぶときはそれぞれにメリットについて理解しておくことが大切です。
ここでは、ラグとカーペットのメリットについて解説いたします。
ラグのメリット
ラグは部屋の一部に敷き込んで使用する敷物。
そんなラグの主なメリットは以下の5つです。
■ラグのメリット■
- デザインや形状が多彩
- 敷き替えやすい
- メンテナンスが容易
- 費用を抑えられる
- 空間のゾーニングができる
ラグはデザインや形状が多彩で、インテリアアクセントに最適です。
ラグの色、毛足の素材感は空間に立体感を与えます。
面積の小さなラグは、コストパフォーマンスが良く敷き替えが簡単なこともメリットです。
季節に合わせて模様替えすることもできますし、ラグの種類によっては丸洗いもできます。
ラグはソファやドレッサーの前に敷いて、ゾーニングとして活用することも可能です。
■ラグがおすすめのケース■
- 部屋の一部分に敷く
- インテリアのアクセント
- 季節感を演出
- フローリングの汚れ防止
- 一人暮らし
部屋に部分的に敷いて使用するラグは、インテリア性を高めてくれます。
手軽に敷き替えできるため、四季折々に合わせたラグを敷いていただいても良いでしょう。
お子様がいてフローリングの汚れ予防として使う場合は、メンテナンスしやすいラグの方が使い勝手が良いです。
費用を抑えられ、敷き替えも簡単なことから一人暮らしで使用する敷物としても適しています。
カーペットのメリット
部屋全体に敷き詰めて使用するカーペットは、床材としての側面も持ち合わせています。
そんなカーペットの主なメリットは以下の5つ。
■カーペットのメリット■
- 防音効果が高い
- 断熱効果が高い
- 足腰への負担が少ない
- 床の傷や汚れ予防になる
- リラックス効果がある
カーペットはクッション性の高い床材。
フロア全体にカーペットを敷き込むことで防音効果や断熱効果を高めることができます。
歩行音を和らげるだけでなく、足腰への負担も軽減できる点もメリットです。
カーペットにはフローリングへの衝撃を軽減する効果も期待できます。
フローリングの傷予防としても最適です。
カーペットはフローリングに比べて照明の反射を抑える効果もあり、ムーディーで落ち着きのある空間を演出します。
■カーペットがおすすめのケース■
- 床全体に敷く
- フローリングの傷予防
- 階下への騒音対策
- 部屋の断熱対策
- 床色を変更したい
防音性・断熱性など、床面の機能性を高めたいときには面積の広いカーペットがおすすめです。
また、床全体に敷き詰めて使うカーペットは、床色のアレンジを楽しむときにも活躍してくれます。
ラグとカーペットの失敗しない選び方
ラグとカーペットの違いについて知っていただいたところで、ここからはラグとカーペットの選び方について解説いたします。
ラグもカーペットも、選ぶ際のポイントに大きな違いはありません。
ニーズ・目的
敷物を選ぶときに最初に決めていただきたいのが、「敷物を使う目的」と「部屋での過ごし方」の2点です。
「子どもが遊ぶときの騒音対策」「インテリアのアクセント」など、ラグやカーペットが欲しい理由を明確にすることで敷物選びがスムーズになります。
- 家族構成
- 立地条件(マンション、一戸建てなど)
- 敷く場所(ソファ前、ダイニングテーブルの下など)
- ライフスタイル(床に座る、椅子に座るなど)
これらの条件を考慮し、ラグを敷く目的やラグに求める要素を決めましょう。
「ラグを敷いてどのように過ごしたいのか」想像を広げておくことで、購入後のイメージ違いを防ぐことができます。
デザイン・色
床の大部分を占めるラグ・カーペット。
インテリアに合わせてデザインや色を選ぶことが大切です。
敷き詰めカーペットの場合、カーペットの色がそのまま床の色となります。
インパクトの強い色よりも、部屋全体になじみやすいニュートラルカラーを選ぶ方が失敗が少ないです。
派手な柄や鮮やかな色を取り入れる場合は、要素を1つに絞るようにしましょう。
一方、デザインや色で存分に個性を発揮できるのが、部分敷きのラグです。
インテリアに物足りなさを感じるときは、好きなデザインや色のラグをチョイスしましょう。
他の家具と色味を揃えて統一感を演出するのもおすすめです。
機能性
ラグの機能は暮らしの利便性を高めてくれます。
使い勝手の良さを重視するなら、ラグの機能選びに重点を置きましょう。
ラグ・カーペットの代表的な機能は以下の通りです。
■ラグ・カーペットの機能■
- 防音
- 抗菌・消臭
- はっ水
- 防ダニ
- 防炎
- 床暖房応
- ウォッシャブル
ラグとカーペットの機能に大きな違いはありませんが、サイズが小さいラグの方が水洗いできる商品が多いです。
お子様の年齢が小さい場合など、頻繁に水洗いをしたいときは洗濯機で洗えるラグを選ぶと良いでしょう。
カーペットを敷き詰めたいときは、汚れが染み込みにくいはっ水機能付きのカーペットがおすすめです。
高さ31m(約11階以上)の建物では、消防法によって防炎マーク付きのラグ・カーペットを敷くことが義務付けられています。
高層マンションでラグを使用されたい場合はご注意ください。
欲しい機能が複数ある場合は、生活スタイルに合わせて優先順位をつけるようにしましょう。
素材
ラグ・カーペットは、素材の種類も豊富です。
敷物に使われる素材は、化学繊維と天然繊維の2種類に分類されます。
ナイロンやポリエステルをはじめとした化学繊維は、扱いやすく機能性に優れています。
はっ水ラグや洗濯できるラグなど、メンテナンスが簡単なラグも多いです。
一方、ウールやコットンなどの天然繊維は素朴で豊かな風合いが魅力。
遊び毛が出やすい・洗濯が難しいなどメンテナンスに手間がかかりますが、調湿性など自然ならではの機能を堪能いただけます。
また、天然繊維は化学繊維に比べて肌への刺激が少なく、お子様のいるご家庭でも使いやすいです。
一歩踏み込んで、ラグの素材にも目を向けてみましょう。
ラグ・カーペットの機能について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
サイズ
デザインや機能が決まったら、ラグ・カーペットのサイズを決めていきます。
ラグ・カーペットのサイズの目安については、こちらの表を参考にしてください。
▼ラグのサイズ目安表▼
1畳 | 1.5畳 | 2畳 | 3畳 | 円形 | 円形 |
100×140cm | 140×200cm | 200×200cm | 200×250cm | 直径140cm | 直径200cm |
ラグは敷く部屋の広さに合わせてサイズを決定します。
6畳間には1.5畳サイズ、8畳間には1.5畳~2畳サイズのラグだとバランスを整えやすいです。
ソファやベッドの前に敷く場合は、組み合わせる家具の大きさも考慮しながらサイズを決定しましょう。
ラグサイズの決め方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
▼カーペットのサイズ目安表▼
2畳 | 3畳 | 4.5畳 | 6畳 | 8畳 | 10畳 | 12畳 | |
江戸間 | 176x176cm | 176x261cm | 261x261cm | 261x352cm | 352x352cm | 352x440cm | 352x522cm |
中京間 | 182x182cm | 182x273cm | 273x273cm | 273x364cm | 364x364cm | 364x455cm | 364x546cm |
本間 | 191x191cm | 191x286cm | 286x286cm | 286x382cm | 382x382cm | 382x477cm | 382x572cm |
敷き詰めカーペットは、部屋の広さがそのままカーペットのサイズとなります。
江戸間、中京間、本間など、畳の規格によって1畳あたりの広さが変わるのでご注意ください。
L字の部屋や柱がある部屋など、既製サイズが合わない間取りの部屋には、サイズオーダーのカーペットを検討しても良いでしょう。
カーペットの決め方についてさらに知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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当店おすすめのラグ・カーペットをご紹介
ここからは、当店自慢のラグとカーペットを紹介いたします。
ラグ
お部屋を彩るアクセントラグをご紹介。
カーペット
当店のカーペットは1cm単位でサイズを無料でオーダーいただけます。(一部有料の商品もございます。)
お部屋の柱に合わせて角カットできる商品もございますので、お気軽にお問い合わせください。
この記事のまとめ
本記事ではラグ・カーペット・絨毯の違いと選び方について解説してきました。
ラグとカーペットの違いは、サイズと敷き方です。
ラグは2畳以下の敷物のことで、インテリアのアクセントとして部屋の一部に敷き込みます。
カーペットは3畳以上の敷物で、部屋全体に敷き込んで使用します。
カーペットと絨毯に違いはありません。
カーペットを日本で言うと絨毯となります。
敷く場所や目的に合わせて、ラグとカーペットをお選びください。