カーペットが汚れていたり、湿気がこもっていたりするとカビが発生することがあります。
とくに、気温と湿度が上昇する梅雨から夏にかけては、カビが発生しやすいため注意が必要です。
カビによる黒ずみは落とすことが難しいため、カビを発見した際は速やかに対処しましょう。
本記事では、カーペットにカビが発生した時の対処方法とカビの予防策について解説いたします。
カーペットにカビが発生しやすい条件
カビの対処法について解説する前に、まずはカーペットにカビが発生しやすい条件について紹介いたします。
カビは何もない場所に発生するわけではありません。
いくつかの条件が重なることで、カビが繁殖しやすくなります。
カビが発生しやすい条件は以下の3つです。
■カビが発生しやすい条件■
- 気温20~30度
- 湿度70~80%
- ホコリ、食べこぼしなどの餌がある
カビの繁殖には、気温、湿度、栄養源の3つの要素が関係しています。
カビは高温多湿で餌のある場所に繁殖しやすいです。
これらの条件が揃えば、カーペットやフローリングにもカビが繁殖することがあります。
カビの栄養源となるのは、食べこぼしや髪の毛、皮脂、ホコリです。
そのため、カーペットの汚れを放置したり、メンテナンスを怠るとカビが発生しやすくなります。
とくに、気温も湿度も高くなる夏場は、カビが発生しやすいため注意が必要です。
カーペットに発生したカビの退治方法
この章では、カーペットにカビが発生した時の対処法について解説いたします。
カーペットのカビは、除菌をしてから黒ずみを落としましょう。
カビ退治に必要なものは、以下の通りです。
■用意するもの■
- 消毒用エタノール
- きれいな雑巾
- 酸素系漂白剤
- お湯
水拭きと乾拭きをおこなうため、雑巾は複数枚ご用意ください。
カビ汚れが軽度であれば、5分程度で作業が完了します。
①カビを除菌する
カビ汚れに効果的なのが、消毒用エタノールです。
カビの黒ずみを落とす前に、まずは消毒用エタノールを使ってカビ菌を死滅させます。
■カビの除菌方法■
- カーペットや周辺部分にエタノールを吹きかける
- 15分ほど放置する
- 雑巾でエタノールを拭き取る
- ドライヤーで乾かす
カビと接触していた部分には、カビの菌が付着しています。
カーペットの裏面やフローリングなど、カビが生えていた周辺部分もエタノールを吹きかけて掃除しましょう。
カーペットに水分が残っていると、そこからカビが発生してしまいます。
カーペットは濡れたままにせず、ドライヤーで完全にカーペットを乾燥させてください。
また、カビは50度の熱を数秒当てることによっても死滅します。
消毒用エタノールがご自宅にない場合は、スチームアイロンをカーペットに数秒当てる方法も効果的です。
②染み抜きする
消毒用エタノールにはカビを除菌する効果がありますが、黒ずみを落とす効果はありません。
カーペットの染みを落とすときは、酸素系漂白剤を使用しましょう。
キッチンハイターなどの塩素系漂白剤は洗浄力が強いですが、カーペットの毛足が傷んだり変色したりする可能性があります。
カーペットを傷つけないよう、必ず酸素系漂白剤をご使用ください。
■カビのシミ取り方法■
- ぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かす
- カーペットの染みに漂白剤を掛けて10分ほど放置する
- 水拭きをして漂白剤を拭き取る
- 乾拭きで水分を吸い取る
- ドライヤーでカーペットを完全に乾かす
漂白剤に書かれている指示に従い、ぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かします。
カーペットの黒ずみが気になる場所全体に、漂白剤液を掛けてください。
時間を置いた後は、漂白剤が残らないよう繰り返し水拭きをおこないます。
ですが、一般的にカビによるシミや黒ずみは、完全に落とすのが困難です。
状態によっては、クリーニング店に依頼してもシミを落とせないこともあります。
ご家庭で掃除される場合は、完全なシミ取りが難しいことも覚悟の上でお試しください。
カーペットのカビ掃除におけるNG行動
カーペットが発生した際に、掃除方法を誤るとかえってカビを繁殖させてしまうことがあります。
カーペットのカビ掃除におけるNG行動は以下の3つです。
- すぐに洗濯をする
- 掃除機で吸い込む
- 浴室用カビ取り剤を使用する
それぞれ詳しく紹介いたします。
すぐに洗濯をする
カビの除菌をする前に、カーペットを洗濯機で洗濯するのはNGです。
除菌する前にカーペットを洗濯機に入れると、洗濯槽にカビが繁殖しています。
消毒用エタノールでカーペットを除菌してから、カーペットを洗濯機で洗ってください。
掃除機で吸い込む
掃除機でカーペットに付着したカビを吸い込むのもNGです。
カビは粒子が細かいため、掃除機で吸い込んでもフィルターをすり抜け、排気口から吐き出されます。
吐き出されたカビ粒子が壁や床などに付着すると、カビが繁殖する可能性もあるため危険です。
カビ汚れを取り除くときは、掃除機は使わず、雑巾でカビを拭き取るようにしてください。
浴室用のカビ取り剤を使用する
カビ取りと言えば、カビキラーなどの浴室用カビ取り剤を思い浮かべる方も多いと思います。
ですが、浴室用のカビ取り剤をカーペットに使用するのは控えましょう。
浴室用カビ取り剤に含まれている次亜塩素酸や水酸化ナトリウムは、洗浄力が高い反面、人体への影響も大きいです。
浴室の掃除に使用する場合は、洗剤を洗い流すことができます。
ですが、カーペットは浴槽のように水で流すことができません。
生地にカビ取り剤が残ってしまうと、肌荒れなどのトラブルに発展する可能性もあり危険です。
また、浴室用カビ取り剤は洗浄力や漂白力が高いため、デリケートなカーペットは変色することもあります。
カーペットの掃除には、人体に影響の少ない消毒用エタノールや酸素系漂白剤を使用してください。
カーペットのカビ予防策
カビはひとたび繁殖すると、掃除をしても黒ずみが残ってしまうことがあります。
清潔にカーペットを使うには、カビ落とすだけでなく、日頃からカビを予防することも大切です。
ここからは、カーペットにカビが発生しないよう予防する方法について解説します。
定期的に掃除する
カーペットにカビが発生しないようにするためには、カビの栄養源となる食べこぼしやホコリなどを取り除いておくことが重要。
カーペットに掃除機を掛けて、付着しているゴミを取り除きましょう。
カーペットの掃除機掛けは、週に1回以上を目安におこなってください。
掃除機は1平方メートルあたり20秒のペースでゆっくりと掛けていきます。
毛並みを起こすように掃除機を掛けることで、毛足の奥に入り込んだゴミも取り除くことができます。
また、毛並みを起こすことで、カーペットの通気性を高めることも可能です。
カーペットの毛足を傷めないよう、掃除機の回転ブラシはオフにしておきます。
強く擦ると毛足を傷めてしまうため、撫でるように優しく掃除機を掛けてください。
湿気対策をする
カビを予防するには、汚れだけでなく、湿気対策をすることも大切です。
とくに6-8月の湿度が高い時期は、こまめに除湿をおこなってください。
陰干しすることでカーペットの中にこもった湿気を取り除くことができます。
湿度が低く風通しの良い日に、カーペットを裏返した状態で日陰に干してください。
干すのが難しい大きいサイズのカーペットは、半分ずつめくって裏面に風を通します。
反面ずつめくるだけでも十分ですが、扇風機などで風を当てるとさらに効果的です。
とくに裏貼り付きのカーペットは、ラテックスやゴムが使用されているため空気が通りにくいです。
そのため、フローリングとカーペットの間に湿気がこもりやすくなります。
意識的に裏面に風を通して、湿気がこもらないようにしましょう。
重曹を使う
料理やキッチン周りの掃除道具としても使われる重曹。
重曹は、カーペットの湿気対策やカビ対策としてもおすすめのアイテムです。
カビの栄養源となる皮脂や汗は、酸性の汚れ。
弱アルカリ性の重曹は、カビの栄養源となる酸性の汚れを中和する効果があります。
また、除湿作用や除菌作用もカビ対策に最適な理由のひとつ。
重曹を撒くことでカーペットにこもった湿気を取り除き、カビの繁殖を抑える効果があります。
重曹を使ったカーペットの掃除方法は極めて簡単です。
カーペット表面に重曹を振りかけ、数日から半日ほど放置しましょう。
その後、カーペットに掃除機を掛けて重曹を取り除けばお手入れ完了です。
重曹は身体にも優しいため、赤ちゃんやペットのいるご家庭でもお使いいただけます。
重曹を使ったカーペットの掃除方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
カビに強い素材を選ぶ
カビを予防するために、カビに侵されにくいカーペットを選ぶと言うのも一案です。
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維のカーペットは、カビに侵されにくい特性を持っています。
撥水加工や抗菌加工など便利な機能をつけることができるのも、合成繊維カーペットならではのメリットです。
ただし、カーペットに食べこぼしなどが付着していると、その部分にカビが発生することがあります。
合成繊維のカーペットであっても、日ごろのメンテナンスは怠らないようにしましょう。
当店おすすめ合成繊維カーペット
ここからは、当店自慢の合成繊維カーペットを紹介します。
本記事のまとめ
本記事では、カーペットにダニが発生したときの対処法とカビの予防方法について解説いたしました。
カビは高温多湿で、ホコリや食べこぼしなど餌のある場所を好みます。
カーペットのお手入れを怠ると、フローリングとカーペットの間にカビが発生することがあるため注意しましょう。
カビの除菌には、消毒用のエタノールが効果的です。
カビの染みが残ってしまったときは、酸素系漂白剤をお使いください。
定期的に掃除機掛けや換気をおこなうことで、カーペットのカビを予防することができます。
ナイロンやポリプロピレンなど合成繊維を使用したカーペットは、カビに侵されにくいです。
カビを予防したい方は、合成繊維カーペットをお選びください。