カーペットは肌に直接触れるため、汗や皮脂などの汚れが付着して臭いを発生させることがあります。
特に水洗いができないカーペットは、汚れが蓄積しやすいため注意が必要です。
カーペットの臭いは、重曹を使うことで取り除くことができます。
また、掃除機掛けや換気など日々のメンテナンスも、カーペットの臭い予防に効果的です。
本記事ではカーペットの臭いを取る方法と予防策について解説いたします。
カーペットの臭いの原因
カーペットは、皮脂や食べこぼしなど日々の汚れが蓄積することによって臭いが発生します。
カーペットから発生する臭いの主な原因は以下の通りです。
■カーペットの臭いの原因■
- 皮脂や汗
- 足の臭い
- 食べこぼし
- ペット臭
- 素材特有の臭い(ウールなど)
- 新品カーペットの臭い
皮脂や食べこぼしなど、カーペットに付着した汚れを放置すると、雑菌が繁殖し臭いが発生します。
臭いを予防するためには、日頃からカーペットの汚れを取り除いておくことが大切です。
また、ウールカーペットは、独特の臭いが出ることがあります。
ウールカーペットの臭いは、汚れではなく湿気が主な原因です。
臭いが気になったときは、次の章で紹介する陰干しをお試しください。
新品のカーペットも臭いが気になることがあります。
カーペットに使用される接着剤の臭いが、梱包材によってこもってしまうことが原因です。
新品カーペットの臭いは、部屋の通しを良くしたり、陰干ししたりすることで次第に薄れていきます。
カーペットの臭いを取り除く方法
カーペットの臭いを取り除く方法について解説します。
カーペットから臭いが発生しているときは、以下の方法をお試しください。
- 重曹を活用する
- 陰干しする
- 汚れを取り除く
それぞれ詳しく解説いたします。
重曹を活用する
カーペットの臭い取りに有効なのが、『重曹』です。
重曹は弱アルカリ性のため、皮脂や汗などの酸性の汚れを中和することができます。
また、皮脂に含まれるタンパク質も分解することができるため、カーペットの臭いを原因ごと除去することが可能です。
重曹水を使った消臭方法
重曹を薄めた水(重曹水)を使えば、手軽にカーペットの臭い取りができます。
■重曹水を使った消臭方法■
ぬるま湯400mlに重曹を小さじ1杯溶かして重曹水を作ります。
重曹水をスプレーボトルに入れ、臭いの気になる場所、またはカーペット全体に吹きかけてください。
毛足が湿る程度に重曹水を吹きかけたら、そのまま30~60分ほど放置します。
水拭きで重曹を落とし、乾拭きと陰干しでカーペットを乾かしきれば消臭作業終了です。
カーペットの臭いがひどいときは、重曹水の濃度を調節しましょう。
余った重曹水は、下駄箱や玄関マットなど、家の中の臭いが気になる場所にお使いください。
重曹の粉を使った消臭方法
水に弱いカーペットや、軽微な汚れの掃除には、重曹を直接振りかける消臭方法がおすすめです。
■重曹の粉を使った消臭方法■
臭いの気になる場所、またはカーペット全体に重曹を振りかけ馴染ませます。
数時間~半日放置した後、掃除機で重曹を吸い取ってください。
毛足の長いカーペットは、毛足の奥に重曹の粒子が残りやすいため注意が必要です。
シャギーラグなど、毛の長いカーペットは重曹水を使って消臭をおこなってください。
重曹を使ったカーペットの掃除方法や注意点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
陰干しする
ウールカーペットや新品のカーペットの臭いは、どちらもカーペットに湿気がこもることで発生します。
陰干しをして、カーペットにこもった湿気を逃しましょう。
■陰干しによる消臭方法■
カーペットの裏表両面に掃除機を掛けて、汚れを取り除きます。
風通しの良い場所に、カーペットを裏返した状態で2~3時間陰干しします。
湿度が低く、天気の良い日を選ぶと湿気を取り除きやすいです。
直射日光を浴びると毛足が傷んでしまうことがあるので、裏返した状態で干してください。
湿度が高い梅雨時期には除湿器などを活用して、カーペットの湿気対策をおこなってください。
サイズの大きなカーペットや厚手のカーペットは、持ち運びや陰干しが困難です。
その場合は、カーペットを半分めくって裏面を通気することで、湿気を逃すことができます。
汚れを取り除く
嘔吐や粗相、食べこぼしなど、臭いの原因が明確な場合は汚れを落とします。
時間が経過するほど汚れは落としにくくなるので、できるだけ速やかに取り除いてください。
■汚れを取り除く方法■
水性汚れの場合は、キッチンペーパーやティッシュペーパーなどを押し付け、汚れを吸い取ります。
油性汚れの場合は、スプーンなどで大体の汚れを掬い取り、残りをティッシュペーパーで摘まみ取ってください。
概ね汚れを取り除くことができたら、拭き掃除をおこないましょう。
中性洗剤を薄めたぬるま湯を雑巾に浸し、固く絞ります。
絞った雑巾で、汚れを叩くように拭き取ってください。
汚れが落ちたら、ぬるま湯を浸し固く絞った雑巾で水拭きし、洗剤を落とします。
最後に乾拭きをして、カーペットをよく乾燥させてください。
染色しているカーペットは、中性洗剤を使用すると色落ちする可能性があります。
カーペットの端など目立たない場所で、一度試し拭きをおこなってください。
カーペットの汚れ落とし方法
カーペットは汚れが蓄積することによって、雑菌が繁殖してしまいます。
臭いの原因となる雑菌を抑えるには、日頃からカーペットを清潔に保つことが大切です。
この章では、カーペットの汚れ落とし方法を紹介します。
掃除機掛け
カーペットの普段のお手入れは、掃除機掛けで十分です。
週に1~2回のペースを目安にカーペットに掃除機を掛けてください。
掃除機掛けのポイントは、カーペットの毛並みを起こすように掃除機を掛けること。
毛並みを起こしながら掃除機を掛けることで、毛足の奥に入り込んだゴミを吸い取ることができます。
頻繁に歩行する場所や、飲食をする場所、座って過ごす場所には汚れが溜まりやすいので、重点的に掃除機掛けをおこなってください。
陰干し&ほこりの叩き出し
カーペットがドライな状態だと、付着したホコリやゴミが掃除機で落としやすくなります。
また、ダニやカビは乾燥を嫌うので、カーペットの陰干しはダニ・カビ対策にも効果的です。
季節の変わり目や、カーペットの収納前後には、陰干しをしてカーペットの湿気を逃しましょう。
■陰干し&ほこりの叩き出し方法■
陰干しをする際は、空気が乾燥していて風の吹いている日を選びます。
カーペットの陰干し前に、裏表両面に掃除機を掛けてゴミを取り除いてください。
掃除機掛けをした後、カーペットを裏返した状態で陰干しします。
カーペットを干す場所は、直射日光の当たらない風通しの良い場所がおすすめです。
2~3時間干した後、カーペットを叩いてたまったほこりを取り出してください。
カーペットを取り込んだら、再度カーペットに掃除機を掛けます。
カーペットを直射日光に当てると、変色や退色の原因となります。
表面に日光が当たらないよう、裏返した状態で陰干しするようにしてください。
外に干すことで、カーペットに付着したダニも退治することができます。
ダニの死骸が残らないよう、カーペットを取り込んだ後にも掃除機を掛けるようにしてください。
拭き掃除
洗えないカーペットは拭き掃除で汚れを落とします。
月1回のペースを目安に、カーペットの拭き掃除をおこないましょう。
■カーペットの拭き掃除方法■
拭き掃除を始める前に、カーペットの裏表両面に掃除機を掛けておいてください。
ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、雑巾を浸して固く絞ります。
固く絞った雑巾で、カーペット全体を拭いていきましょう。
汚れが落ちたら、きれいな水に浸し固く絞った雑巾で洗剤を落とします。
水拭きで洗剤を落とした後、乾いた雑巾で水気を拭き取ってください。
カーペットを裏返した状態で陰干して乾かせば、水拭き完了です。
拭き掃除の際、カーペットを強く擦ると生地を傷めてしまいます。
優しく叩くようなイメージで拭きましょう。
カーペットに洗剤が残っていると、臭いの原因となることがあります。
水拭きは洗剤が完全に落ちるまで繰り返し行ってください。
デリケートな素材のカーペットは水拭きすると色落ちすることがあります。
心配な方は、カーペット端の目立たないところで試し拭きをしておくと安心です。
水洗い
カーペットを丸洗いする場合は、事前に洗濯表示を必ずご確認ください。
カーペットの洗濯表示を確認し、「洗濯処理不可」のマークがついていなければ水洗いが可能です。
洗濯処理不可の場合は水洗いはせず、水拭きをするか、クリーニング店にご相談ください。
▼水洗いに関する洗濯表示
洗濯機で洗濯処理可能 | 手洗い処理可能 | 洗濯処理不可 |
出典:消費者庁HP.「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
カーペットの両面に掃除機を掛けた後、洗濯表示の指示に従ってカーペットを洗います。
洗濯機洗い出来ない場合は、バスタブでの踏み洗いがおすすめです。
カーペットの洗濯には、生地への負担が少ないおしゃれ着用洗剤や衣類用中性洗剤をご使用ください。
カーペットの洗濯機洗いに欠かせないのが、洗濯ネットです。
洗濯ネットに入れてカーペットを洗うことで、生地の傷みを最小限に抑えることができます。
カーペットが半乾きの状態だと、雑菌が繁殖し、臭いが発生しやすいです。
洗濯は天気の良い日の午前中からスタートして、カーペットをしっかりと乾燥させてください。
臭い予防に適したカーペットとは?
カーペットにこびりついた臭いが取れない場合は、買い替えも視野に入れて検討しましょう。
消臭効果のあるカーペットや、撥水機能付きのカーペットは臭い予防におすすめです。
消臭機能付きカーペット
消臭機能付きのカーペットは、カーペットに付着した臭いを吸着・分解する効果があります。(※空気中の臭いを分解する効果はありません。)
ペットやトイレ、たばこなど、生活臭の臭い対策に効果的です。
撥水機能付きカーペット
汚れてしまったときにお手入れしやすいのが、撥水機能付きカーペットです。
撥水カーペットは水分が染み込みにくく、表面を拭き取るだけできれいにすることができます。
トイレの失敗や食べこぼしも掃除しやすいため、小さいお子様や、ペットのいるご家庭にもおすすめです。
本記事のまとめ
この記事ではカーペットの消臭方法について解説してきました。
カーペットの臭いの主な原因は以下の通りです。
■カーペットの臭いの原因■
- 皮脂や汗
- 足の臭い
- 食べこぼし
- ペット臭
- 素材特有の臭い(ウールなど)
- 新品カーペットの臭い
カーペットは汚れを放置すると、雑菌が繁殖し臭いが発生しやすくなります。
汚れてしまったときは、迅速に汚れを取り除くことが大切です。
重曹を活用することで、皮脂や汗による酸性の汚れを分解してくれます。
また、新品のカーペットやウールカーペットが臭うときは陰干しをして湿気をとり除いてください。