肌触りが良く、足元からインテリア性を高めてくれるカーペット。
ラグはデザイン性や機能性が高い一方で、メンテナンスの大変さなどデメリットもあります。
シンプルな住まいを実現するために、あえてカーペットを敷かずに過ごす方も増えてきているようです。
ラグが必要かどうか迷ったときは、メリット・デメリットを比較しましょう。
本記事では、ラグ・カーペットの必要性と、カーペットのメリット・デメリットについて解説いたします。
カーペットはいる?いらない?
フローリングに何も敷かずに生活するのか、ラグやカーペットを敷くのか…。
悩まれている方も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、カーペットは必ずしも必要なものではありません。
カーペットを敷かずとも、生活することはできます。
ミニマルな生活や、シンプルなしつらえがお好みの方は、あえてカーペットを敷かないこともあるでしょう。
カーペットは必要不可欠なものではありませんが、「インテリアのアクセントになる」「足触りが良い」などメリットも多いです。
カーペットが必要かどうか判断に迷うときは、メリット・デメリットを知ったうえで判断しましょう。
ラグ・カーペットのデメリット
カーペットのデメリットとして一般的に挙げられるのは以下の2つです。
■ラグ・カーペットのデメリット■
- メンテナンスの大変さ
- 夏の暑苦しさ
とくに、『メンテナンスの大変さ』を不便に感じる方が多いようです。
メンテナンスの大変さ
カーペットによって生じるデメリットのほとんどがメンテナンスに関することではないでしょうか。
カーペットはホコリやゴミがたまりやすく、掃除機掛けに手間がかかります。
掃除機掛けだけでなく、水拭きや、陰干しなどフローリングに比べてメンテナンスが大変です。
また、カーペットに液体をこぼしてしまったときは、拭き掃除の後、カーペットを干して乾かさなければなりません。
一方のフローリングであれば、ホコリやゴミを目視で発見しやすく掃除機掛けも容易です。
また、液体をこぼしたとしても水拭きするだけで元通りにすることができます。
オテイレに関するデメリットを克服するには、メンテナンスが容易なカーペットを選ぶことが大切です。
お手入れしやすいラグ・カーペットの特徴については後編で紹介いたします。
夏の暑苦しさ
シャギーラグのような、毛足の長いラグは夏に暑苦しく感じられることもデメリットです。
ただ、こちらのデメリットに関しては当てはまらないケースもあります。
例えば、通気性の高いラグの場合。
吸湿性に優れたコットンラグやい草ラグは、夏でも涼やかにお使いいただけます。
ラグを敷くことにより、冷房で床の冷え過ぎを予防することも可能です。
ラグをはじめとしたインテリアは、ファッションと同じで、季節性を意識して選ぶことが重要。
冬は厚手で断熱性の高いラグを、夏は薄手で通気性に優れたラグをお選びください。
ラグ・カーペットのメリット
カーペットは絶対に必要な家具ではありません。
また、メンテナンス性などのデメリットがあるのも事実です。
ですが、インテリアをおしゃれに演出する、足触りを良くするなどカーペットを敷くことで様々な恩恵を得ることができます。
■ラグ・カーペットのメリット■
- インテリア性の向上
- 断熱性
- ホコリの舞い上がりを抑える
- 高いクッション性
- 空間のゾーニング
ここでは、ラグ・カーペットを敷くメリットについて紹介いたします。
インテリア性の向上
ラグは素材やデザイン、色によって空間の印象を劇的に変えることができるアイテム。
部分敷きのラグはインテリアのアクセントに、敷き詰めのカーペットは空間の統一性を高めてくれます。
インテリアを演出する上で、カーペットは欠かすことができません。
部屋の雰囲気に合うおしゃれなラグは、日々の暮らしに彩りを与えてくれます。
また、床の色がインテリアとマッチしないときにも、ラグが便利です。
ラグで床を覆うことで、床色を隠すことができます。
断熱性
ラグやカーペットは、繊維の中に空気を含んでいるため、フローリングに比べて断熱性が高いです。
熱が逃げにくいことで、素足で歩いたときのひんやりとした感じが少なくなります。
とくに日本では、家の中では靴を脱いで過ごす生活様式が一般的。
急激に足裏が冷えて血管が収縮すると、ヒートショックなど危険な症状を引き起こす引き金になることもあります。
足元が冷えにくいカーペットは、快適さはもちろん健康面においても有益だと言えるでしょう。
ホコリの舞い上がりを抑える
部屋に浮遊するハウスダストは、細かいものだと約八時間ほど浮遊した状態が続くこともあります。
カーペットは、ホコリなどのハウスダストの舞い上がり抑制に効果的です。
カーペットにはダストポケット(繊維内にホコリを取り込む特性)があり、空気中のハウスダストを取り込み舞い上がりを抑えます。
日本カーペット工業組合が、カーペットとフローリングのハウスダスト舞い上がり量の比較実験を行いました。
【ハウスダスト舞い上がり量の比較】
参照:日本カーペット工業組合.「カーペットでハウスダスト対策!」.
http://carpet.or.jp/publics/index/13/
その結果、カーペットのハウスダスト舞い上がり量がフローリングの10分の1まで抑えられたことがわかったのです。
床面から140cmだけでなく、赤ちゃんやペットが過ごす床上50cm地点でも、同様にハウスダストの舞い上がりを抑えることができました。
カーペットに付着したハウスダストをこまめに掃除することで、室内全体もクリーンにすることができるのです。
またハウスダストの舞い上がりを防ぐことで、空気中からハウスダストを吸い込むことも抑えられます。
高いクッション性
カーペットは、フローリングやクッションフロアに比べて衝撃を緩和する効果が大きいです。
柔らかくクッション性に富んだカーペットは、転倒時の衝撃を和らげるなど、身体への負担を軽減する効果があります。
床に座って過ごす時間が長い場所や、歩行量の多い場所では、フローリングよりもカーペットを敷く方が快適に過ごせるでしょう。
また、カーペットは衝撃を和らげることにより防音効果も発揮します。
手軽に実施できる、階下への騒音対策としてもカーペットはおすすめです。
空間のゾーニング
ゾーニングとは、空間を機能や用途別にまとめて配置すること。
ラグを敷くことで、生活空間を視覚的にゾーニングすることができます。
例えば、リビングとダイニングが繋がている間取りの場合。
リビングのソファ前と、ダイニングテーブル下にラグを敷くことで、それぞれの空間をグループ化することができます。
広い空間をまとまりよくレイアウトする上で、ラグは欠かせないアイテムです。
ライフスタイルに合うラグ選びのポイント
カーペットは機能性・デザイン性ともに優れたアイテム。
生活様式に合うラグを選ぶことで、QOL(クオリティ オブ ライフ)を大きく向上させることができます。
ここでは、ライフスタイルに合わせてラグを選ぶ方法について解説します。
サイズ
カーペットのサイズは、敷く部屋の広さや家具とのバランスを見ながら選ぶ必要があります。
例えば、ソファ前に敷くラグは、ソファの横幅よりも少し大きいサイズをお選びいただくと、バランスが良いです。
家具や間取りに対して、大きすぎず、小さすぎないサイズをお選びください。
ラグのサイズ感が掴みづらいときは、新聞紙やシーツをラグの代わりに敷いてみましょう。
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メンテナンス性
ラグを清潔に使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
衛生面が気になる方は、忙しい日々の中でもお手入れしやすいラグを選ぶことが大切です。
メンテナンスがしやすいラグには、以下のようなものがあります。
- 撥水・防汚機能付き
- 水洗いできる
- 遊び毛が出にくい
- 毛足が短く密度が高い
撥水・防汚カーペットは水や汚れが染み込みにくいです。
また、水洗いできるカーペットであれば汚れが気になるときに洗濯することができます。
頻繁に洗濯をされたい方は、洗濯機で洗えるラグをお選びください。
毛足の長いシャギーラグは、毛足にゴミが絡みやすく掃除機でも汚れを吸いきれません。
毛足が短いラグは、掃除機が掛けやすく汚れも落ちやすいです。
デザイン性
ラグやカーペットは、インテリアのテイストに合うデザインを選ぶことが大切です。
他の家具に使われている色や柄を参考に、ラグのデザインを選びましょう。
カーテンやソファなど大きな家具に柄物を使用しているときは、ラグはあえてシンプルに。
逆に、インテリアに物足りなさを感じるときは、ダイナミックなデザインのラグを取り入れてみてください。
当店おすすめラグ・カーペット3選
当店FROM FLOORは、敷物の専門店。
リビングやベッドルームなど、さまざまな場所を彩るおしゃれなカーペットを多数ご用意しております。
おすすめのお手入れしやすいラグ・カーペットをご紹介します。
はっ水・防汚機能付きオーダーカーペット『バンジュ』
強力撥水・消臭・防ダニなど、お手入れしやすい機能が付いた敷き詰めカーペット『バンジュ』。
ホルムアルデヒドをはじめ、タバコ臭、ペット臭などの生活悪臭を、空気中の酸素を使って水や二酸化炭素などに分解します。
全10色のカラーバリエーションでインテリアにも合わせやすい、ベーシックデザインのカーペットです。
洗濯機洗い可能なモノトーンラグ『マーサー』
スタイリッシュなモノトーンラグ『マーサー』。
BOHOスタイル、モダン、北欧など幅広いコーディネートになじみます。
ほど良い長さの毛足は全長約15mmで、洗濯機で丸洗いも可能です。
メンテナンス性とデザイン性を両立した一枚。
強力はっ水タイルカーペット『プルーフ』
一辺50cmの超強力撥水加工のタイルカーペット『プルーフ』。
汚れた部分のみ取り外して水洗いできるため、ラグやカーペットに比べてメンテナンスがしやすいです。
従来の撥水カーペットは、完成品に撥水加工を塗布するのが一般的です。
一方、プルーフは繊維そのものに撥水加工が施されているため、小さな水滴でも弾いて染み込みません。
敷き方によって、部分敷きラグとしても敷き詰めカーペットとしてもお使いいただけます。
ラグを使用せず快適に過ごすには?
もちろん、ラグを敷かずに過ごすこともできます。
最後に、ラグを使用せず快適に過ごす方法について解説いたします。
ラグマットを使用する・しない場所を決める
ラグやカーペットは絶対に必要なものではありません。
ですが、「ラグを敷いておく方が便利なケース」と言うのは少なからず存在します。
例えば、床に重い家具を直接置きたくないときや、床に座って寛ぎたいとき、ペットがいて滑り止めが必要な場合などです。
逆に、すっきりと見せたい場合や、フローリングの掃除を手軽におこないたい場合にはラグを敷かない方が良いでしょう。
部屋によって過ごし方や、家具の配置は異なります。
家全体で考えるのではなく、敷く場所ごとにラグが必要かをご検討ください。
スリッパを履く
フローリングの冷たさを凌ぐのに最適なのが、スリッパです。
寒い冬場は、厚手の冬用靴下を履くと底冷え対策にもなります。
滑り止めのついたスリッパであれば、フローリングでの転倒防止にも効果的です。
また、足の裏は汗をかきやすいため、裸足のまま室内を歩き回るとフローリングが汚れやすくなります。
スリッパを履くことは、フローリングの汚れ防止にも貢献してくれることでしょう。
本記事のまとめ
本記事ではラグ・カーペットの必要性と、カーペットのメリット・デメリットについて解説してきました。
カーペットは生活に必ずしも必要な家具と言うわけではありません。
掃除機掛けがしやすい、ラグの洗濯の手間が省けると言った理由でカーペットを敷かずに過ごす家庭も増えてきています。
ですが、カーペットを敷くことで得られる恩恵が多いことも事実です。
インテリア性・機能性に優れたカーペットを敷くことで、暮らしに彩りを添えることができます。
どちらにもメリット・デメリットはあるという事です。
間取りや生活スタイルを鑑みて、ラグを購入されるかどうかご検討ください。