肌に触れて使用するカーペットは、知らず知らずのうちに汗や皮脂などの汚れが蓄積しています。
汗や皮脂の汚れ、そして臭い対策に効果的なのが重曹です。
重曹は安価で手軽に手に入れることができます。
また、人体や環境にも優しいため赤ちゃんのいるご家庭でも使用しやすいです。
本記事では、敷物専門店が重曹を使ってカーペットの汚れを落とす方法について解説したします。
重曹でカーペットを掃除するメリット
重曹は炭酸水素ナトリウムのことです。
重曹は皮脂汚れをはじめとした、酸性の汚れに効果を発揮します。
安価で人体への影響も少ないことから、家庭用の洗剤として使われることも多いです。
カーペットの掃除に重曹を使用するメリットは以下の4つ。
- 皮脂汚れを落とすことができる
- 消臭効果がある
- ダニ予防にも効果的
- 身体にやさしい
それぞれ順番に解説いたします。
皮脂汚れを落とすことができる
カーペットは、直接肌に触れて使用します。
そのため、使用している間に汗や皮脂などの汚れが沈着してしまうものです。
弱アルカリ性である重曹は、汗や皮脂など酸性の汚れを中和する作用があります。
油分を分解する効果もあるため、カーペットに付着した皮脂汚れを落とすのに最適です。
また、皮脂汚れ以外にも、食べこぼし、口紅をはじめとした化粧品などの油汚れを落とすことができます。
特に、水洗いできないカーペットを使用する上で、油汚れに効果を発揮する重曹は強い味方となってくれることでしょう。
消臭効果がある
重曹は弱酸性の汚れだけでなく、臭いにも中和効果を発揮します。
カーペットから出る臭いの原因は、皮脂や汗などです。
また、湿度が高い時期にはカビや雑菌が繁殖することによって臭いが発生することもあります。
皮脂や汗による悪臭成分は、酢酸・イソ吉草酸(3-メチルブタン酸)など、ほとんどが酸性。
また、カビも酸性の汚れに分類されます。
酸性を中和する効果がある重曹は、カーペットの臭い予防に最適です。
重曹を振りかけたり、重曹水をスプレーしたりすることで、酸を中和し、カーペットの臭いを抑制することができます。
ダニ・カビ予防に効果的
重曹は、ダニやカビの繁殖予防に効果があります。
ダニやカビが好むのは、高温多湿、そしてえさのある場所です。
除湿効果のある重曹をカーペットに振りかけることで、こもった湿気を取り除きダニやカビの繁殖を抑えます。
梅雨や夏など湿度の高い季節には、カビ予防だけでなく臭いの予防効果も期待できるでしょう。
また、ダニやカビの餌となるのは、人の髪の毛や皮脂、ホコリなどです。
重曹で皮脂汚れを落とすことは、ダニやカビの繁殖を抑制することにもつながります。
身体にやさしい
重曹は食品としても使われるほど安全なもの。
身体に優しい重曹を使えば、カーペット掃除の後に赤ちゃんがハイハイしても安心です。
セスキ炭酸ソーダなど、重曹よりもアルカリ性の強い洗剤も存在します。
ですが、アルカリ度の高い洗剤は、洗浄力が高い反面、人体にも影響を与えやすいです。
カーペットは直接肌に触れて使うものだからこそ、身体に優しい重曹をお使いください。
重曹水を使って汚れを落とす方法
カーペット掃除の重曹水を振りかけることでも汚れを落とすことができます。
■用意するもの■
- 掃除機
- 重曹水(ぬるま湯400ml 重曹小さじ1)
- スプレーボトル
- きれいな雑巾
ぬるま湯に重曹を溶かし、あらかじめ重曹水を作っておきます。
重曹が溶けやすいよう、水ではなくぬるま湯をご用意ください。
ぬるま湯に重曹が溶けきったら、スプレーボトルに入れて使います。
重曹水を使ったカーペットの掃除手順は以下の通りです。
■重曹水を使った掃除方法■
- 掃除機でカーペットの汚れを落とす
- 重曹水を用意する
- カーペット全体に重曹水を吹きかける
- カーペットを濡らしたまま30~60分ほど放置する
- 乾いた雑巾で重曹水を拭き取る
- 水拭きし重曹を落としきる
- 乾拭きしてカーペットの水気を取り除く
- 陰干しでカーペットを乾燥させる
カーペットの掃除目的に合わせて、重曹水の使用量を変えましょう。
カーペットの臭い予防で重曹水を使う場合は、カーペットの毛先全体が湿る程度にスプレーを吹きかけます。
黒ずみなどの汚れを落とすときは、カーペット全体が濡れたと感じるまでたっぷり重曹水を吹きかけてください。
重曹水を使った掃除で大切なのは、カーペットを乾かしきること。
カーペットの中に水分が残っていると、雑菌やカビが繁殖しかえって臭いがひどくなることがあります。
乾いた雑巾で水分を取り除いた後、陰干しをしてカーペットを乾燥させましょう。
余った重曹水は、キッチンコンロや窓ガラス、トイレ掃除などにご活用ください。
重曹をカーペットに振りかけて汚れを落とす方法
カーペットが水拭きできない場合や、汚れが軽度のときには重曹を直接振りかける方法がおすすめです。
■用意するもの■
- 重曹
- 掃除機
- ゴム手袋
重曹の粉を振りかけることで、カーペットの湿気を取り除くこともできます。
■重曹を使ったカーペットの掃除方法■
- 掃除機でカーペットの汚れを落とす
- 重曹をカーペット全体に振りかける
- カーペットの毛足と重曹をなじませる
- 数時間~半日放置する
- 掃除機で重曹を吸い取る
重曹は直接手で触れると肌荒れする可能性があります。
カーペットの毛足と重曹を馴染ませるときは、ゴム手袋などを装着してください。
掃除機はゆっくり丁寧に掛けることで、毛足の奥に入り込んだ重曹を取り除くことができます。
強く擦りつけるとカーペットを傷める原因となるためお控えください。
カーペットを裏返して叩くと、毛足に入り込んだ重曹を落とすことができます。
浴室で行うと、床に落ちた重曹を掃除しやすいです。
重曹を用いたカーペット掃除で失敗しないために
汚れ落としや臭い予防に活用できる重曹ですが、使い方を間違えるとカーペットにダメージを与えることもあるため注意が必要です。
ここでは、重曹でカーペットを掃除する際のポイントをご紹介します。
■重曹掃除のポイント■
- 重曹を残さない
- 毛足の長さに注意する
- 素材を確認する
- 重曹を多量に使用しない
重曹を残さない
重曹を使って掃除する際は、カーペットの中に重曹を残さないようにしましょう。
カーペットに重曹の粉が残った状態だと、毛足の肌触りが悪くなります。
重曹水を使用するときも、水拭きを繰り返して、重曹をすすぎ落としましょう。
毛足の長さに注意する
カーペットの中には、重曹が残りやすいものもあります。
特に、毛足の細いカーペットのや、毛足の長いカーペットは要注意。
重曹の粒子が毛足の奥に入り込んでしまい、掃除機を掛けても粉が残ってしまうことがあります。
シャギーラグなどを掃除するときは、重曹を直接かけるのではなく、重曹水を用いて掃除をおこなってください。
素材を確認する
カーペットの中には、重曹や水拭きに適していないものもあります。
重曹水で掃除する際は、事前にカーペットの洗濯表示を確認してください。
特にデリケートな素材を使用したカーペット、洗濯表示で「水洗い不可」となっているカーペットは注意が必要です。
場合によっては生地が傷んだり、変色したりする可能性もあります。
カーペットの端の目立たない場所で、重曹や水拭きをしても問題がないかテストしておきましょう。
重曹を多量に使用しない
重曹を使ってカーペットを掃除するときは、重曹の使い過ぎにご注意ください。
重曹は空気に触れる部分が広いほど、消臭効果を発揮します。
振りかける量が多いほど効果が高まるわけではありません。
むしろ必要以上に重曹を使用することで、カーペットに重曹の粉が残りやすくなってしまいます。
カーペット掃除に重曹を使うときは、カーペット全体に薄く均等に振りかけてください。
重曹の効果を高めるには、量よりも時間が重要です。
カーペットの汚れが気になるときは、重曹の量を増やすのではなく、放置する時間を延長して様子を見ます。
寝る前に重曹を振りかけておき、翌朝に吸い取るのもおすすめです。
当店おすすめ消臭カーペット
汚れがひどい場合や、お手入れしても臭いが気になるときは、買い替えも視野に入れて検討しましょう。
ペットのいるご家庭や、カーペットに触れる時間が長い方におすすめなのが消臭機能付きカーペット。
消臭カーペットは汗の臭い、アンモニア臭、生ごみ臭、タバコ臭といった幅広い生活悪臭を吸着・分解することができます。
電気なども必要ない、環境にやさしい消臭方法です。
ここでは、当店FROM FLOOR自慢の消臭カーペットを紹介します。
本記事のまとめ
本記事では重曹を使ってカーペットを掃除する方法について解説いたしました。
重曹は、臭い取りや皮脂汚れに効果的です。
身体や環境にも優しいため、赤ちゃんのいるご家庭でも安心してご使用いただけます。
洗濯機で丸洗いするのが難しいカーペットにも実践いただける掃除方法です。
重曹を使った掃除方法には、重曹を直接振りかける方法と重曹水を吹きかける方法の2種類あります。
重曹を使って掃除をする際は、カーペットに重曹が残らないようご注意ください。
特に毛足の長いカーペットは重曹の感が残りやすいため、重曹スプレーを使用して汚れを落としましょう。