犬や猫などのペットにとって、フローリングは滑りやすい床材です。
とくに歩行量の多い廊下がフローリングですと、ペットが滑って転んでしまったり、足腰を傷めてしまうことも。
そんな廊下の滑り止め対策として活躍するのが、カーペットやマットです。
メンテナンスしやすいよう、撥水・防水加工付きのものや取り外して洗えるタイル状のマットをお選びください。
カーペットやマットを敷いて、ペットも人も安心して過ごせる廊下を目指しましょう。
本記事ではペットが過ごす廊下の滑り止め対策とおすすめのマット・カーペットを紹介いたします。
フローリングの廊下がペットに与える負担やリスク
メンテナンスのしやすさやライフスタイルの変化によって、近年の住宅ではフローリングの比率が高まってきています。
特に廊下は、ほとんどの住宅でフローリングが使用されているのではないでしょうか。
しかし、フローリングは滑りやすい床材。
滑りやすいフローリングは、室内で飼育しているペットにも負担が大きいです。
歩くときに負荷が掛かったり、滑って転倒したりと、思わぬアクシデントに発展することがあります。
愛犬や愛猫が過ごしやすいよう、飼い主が意識して環境を整えてあげましょう。
犬・猫がフローリングで滑りやすい理由
ペットがフローリングで滑りやすいのは、爪を引っ掛けられず踏ん張りがきかないからです。
や猫は、スパイクのように詰めを引っ掛けて歩いたり止まったりしています。
土の上のような野生に近い環境では、爪を引っ掛けて歩行することが可能です。
しかし、滑りやすいフローリングでは爪を引っ掛けることができません。
そのため、フローリングではペットが歩行時に足が滑ってしまったり、勢い余って転んでしまったりすることがあります。
滑りやすいフローリングの廊下が招くリスク
滑りやすいフローリングだと、犬や猫は爪を立てて歩くことができず、必要以上に足を踏ん張らなければなりません。
また、足が滑って体制を崩しやすくなるため、股関節や後肢に大きな負担がかかります。
滑りやすいフローリングの廊下では、以下のような病気の症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
- 関節炎
- 椎間板ヘルニア
- 前十字靭帯の損傷
- 変性関節症
- 膝蓋骨脱臼
- 関節リウマチ
- 股関節形成不全
廊下で走ったときに滑っていたり、足の踏ん張りがきかなかったりするようであれば、足腰に負担を掛けている可能性があります。
廊下の環境を整え、可愛いペット達が安心して暮らせるようにしましょう。
ペットが過ごす廊下の滑り止め対策方法
この章では、ペットの廊下滑り止め対策方法について解説いたします。
ペットが廊下で滑らないようにするには、ペットのケアや環境の調整などの工夫が大切です。
ペットのケア
ペットの爪が伸びていたり、足裏の毛が伸びているとフローリングで滑るリスクが高まります。
フローリングで滑らないよう、以下の2つのケアを定期的におこないましょう。
- ペットの爪を切る
- ペットの足裏(肉球)の毛を切る
爪や肉球の毛は短い方が望ましいですが、奥の方まで切ろうとすると深爪したりケガをしてしまうことがあります。
定期的に無理のない範囲でカットしてあげてください。
また、ペット専用の滑り止め靴下を履かせるのも一案です。
廊下の滑り止め対策
とはいえ、ペットのケアだけで完全に滑り止め対策をおこなうことはできません。
安全性を高めるには、廊下も滑らないように工夫する必要があります。
廊下の滑り止め対策におすすめなのは、以下の4つです。
■ペットの廊下滑り止め対策■
- 滑り止めワックスを塗る
- フロアコーティングする
- 滑りにくい床にリフォームする
- マットやカーペットを敷き詰める
滑りにくいワックスやフロアコーティングを施すことで、廊下のフローリングを滑りにくくすることができます。
ワックスやコーティングは、数か月ごとに塗り直しが必要です。
その他、ペット用の滑りにくい床材にリフォームしてしまうという方法もあります。
ですが、コーティングやリフォームなど、本格的な滑り止め対策はコストや手間がかかってしまうのがデメリットです。
手軽な滑り止め対策としておすすめしたいのが、マットやカーペットを敷き詰めること。
マットやカーペットは弾力性も高く、滑り止め効果だけでなく歩行時の衝撃を和らげる効果も期待できます。
また、ハウスダストキャッチ機能もあり、掃除機を掛ける際にペットの毛が舞い上がりにくいです。
大掛かりな滑り止め対策に踏み切る前に、手始めとしてマットやカーペットを試してみてはいかがでしょうか?
廊下の滑り止めマット・カーペットの選び方
廊下のフローリングが滑りやすいときは、マットやカーペットを敷いてみましょう。
リフォームやコーティングに比べ、手間やコストがかからず、手軽に滑り止め対策をすることができます。
カーペットのメリットは、滑り止めだけではありません。
フローリングの傷予防、足腰への衝撃軽減、防音効果、断熱効果など様々な恩恵を受けることができます。
人もペットも快適に暮らせるよう、カーペットを敷いて廊下の環境を整えましょう。
ここでは、廊下で使用できる滑り止めマット・カーペットの選び方を紹介いたします。
カットパイル
カーペットには2種類のパイルがあります。
ひとつはタオルのように先が丸まった「ループパイル」、もうひとつは毛足が切り揃えられた「カットパイル」です。
ループパイルはペットの爪が輪に引っ掛かってしまう可能性があります。
安全性を考慮して、ペットのいるスペースにはカットパイルのマットをご使用ください。
防水・撥水性
水をはじく防水・撥水機能付きを選ぶことも大切です。
表面についた水分を弾くため、簡単に水や汚れを拭き取ることができます。
万が一、愛犬が嘔吐や粗相をしてしまったときにもメンテナンスが容易です。
機能性
カーペットは簡単に掃除できるものではないため、臭いや汚れがこもってしまいます。
撥水性を含め、メンテナンスのしやすい機能が備わったカーペットを選びましょう。
おすすめの機能は以下の通りです。
- 抗菌
- 防ダニ
- 防音
- 消臭
衛生面が気になる方は、抗菌や防ダニ機能付きのカーペットがおすすめです。
マンションなどで階下への騒音対策をしたい方は、防音機能付きのカーペットをお選びください。
ペット臭が気になる方は、消臭機能付きのカーペットを選びましょう。
メンテナンス性で選ぶのであれば、汚れた部分を取り外して洗うことができるジョイントマットやタイルカーペットもおすすめです。
廊下の滑り止めマット・カーペットの種類
この章では、廊下の滑り止めに最適なマット・カーペットを紹介します。
廊下の形状に合わせて敷き込みやすいマット・カーペットは以下の4種類です。
- 廊下敷きカーペット
- クッションフロア
- タイルカーペット
- コルクマット
それぞれの特徴とおすすめの商品を紹介いたします。
廊下敷きカーペット
廊下敷きカーペットとは、その名の通り廊下に敷くための細長いカーペットのことです。
クッション性が高く、ペットの足腰への負担を減らしてくれます。
デザイン性が高く、物が少ない廊下を華やかに演出してくれることもメリットです。
当店FROM FLOORはオーダーカーペットの専門店。
廊下敷きカーペットは、幅と長さを1cm単位でサイズオーダーいただけます。
お手入れがしやすい撥水加工や抗菌加工の廊下敷きカーペット。
廊下を上品に彩るウィルトン織り廊下敷きカーペット。
クッションフロア
クッションフロアとは、シート状になっている床材のことです。
素材には塩化ビニルなどが使用されており、撥水性や防汚性が高いことが特長です。
粗相や嘔吐などの汚れも、雑巾で拭き取ることができます。
汚れが気になる箇所は水拭きも可能です。
木目調や石目調のデザインが多く、廊下のイメージを崩すことなくお使いいただけます。
タイルカーペット
タイルカーペットは、約40~50cm四方の小さなカーペットのことです。
敷き込む場所に合わせて枚数を自由に選ぶことができ、廊下に敷き込みやすくなっています。
複数の色やデザインを組み合わせて、アレンジを楽しむことも可能です。
タイルカーペットは1枚1枚が小さなタイル状になっているため、汚れた部分のみを取り外せることが最大のメリット。
食べこぼしや粗相で汚れてしまったときも全部を交換する必要がなく、お手入れがしやすいです。
コルクマット
摩擦に強いコルクマットも、廊下の滑り止めマットとして人気があります。
しっかりとした歩行感があり、滑り止め対策に最適です。
ジョイント式のコルクマットであれば、汚れた箇所を取り外して部分洗いすることができます。
本記事のまとめ
本記事では、ペットが過ごす廊下の滑り止め対策とおすすめのマット・カーペットを紹介いたしました。
フローリングは滑りやすい床材。
フローリングの廊下は、犬や猫が脚を踏ん張ることができず股関節や後肢に負担がかかります。
マットやカーペットを敷いて、ペットの足腰への負担を少しでも減らしましょう。
廊下の滑り止めにおすすめのマット・カーペットの種類は以下の通りです。
- 廊下敷カーペット
- クッションフロア
- タイルカーペット
- コルクマット
お手入れがしやすい、防水・はっ水機能付きのカーペットやマットをお選びください。
ほんのひと手間で、人もペットも過ごしやすい廊下を目指しましょう。