床の広い面積を覆うカーペットは、火災のときに燃えやすいアイテムのひとつです。
万が一に備えて、防炎機能の備わったカーテンを探している方も多いと思います。
防炎カーペットとは、燃えにくく、炎がついても燃広がりにくい性質を持ったカーペットのことです。
炎が部屋全体に燃広がるのを防ぎ、火災のときに避難のための時間を稼いでくれます。
家族みんなが安心して暮らすためにも、カーペットを防災の観点から選んでみてはいかがでしょうか。
本記事では、ラグ・カーペットの防炎機能と消防法について解説いたします。
防炎ラグ・カーペットとは
まずは、防炎ラグ・カーペットがどのようなものなのか解説いたします。
防炎カーペットは『燃えにくく、火がついても燃広がりにくい』という特徴を持つカーペットのことです。
マッチやライターなどの小さな火が接しても、当たった部分が焦げるのみで簡単には着火しません。
また、着火しても自分で火を消す自己消化性を備えています。
燃えにくく燃広がりにくいため、火災が発生した際の被害を最小限に抑えてくれるのです。
防炎のカーペットは、火災のときに避難や消火活動のための『時間のゆとり』を作ってくれます。
ただし、防炎機能はあくまで「燃えにくい」性質であり、「燃えない」性質ではありませんのでご注意ください。
防炎ラベルについて
日本防炎協会(消防庁認定)が実施している『防炎物品性能試験』の基準に合格した物品は、消防法に基づき防炎ラベルが交付されます。
防炎ラベルとは、以下のようなマークのことです。
防炎物品性能試験では、バーナーの炎で試験体に着火させ、以下のような項目を測定します。
- 残炎時間:試験体の炎がやむまでにかかる経過時間
- 残じん時間:試験体が炎を上げずに燃える状態がやむまでの時間:
- 炭化長:燃える状態がやむまでの時間に炭化した最大の長さ
いずれの項目も短ければ短いほど、試験体の防炎性能は高いという事です。
そして、消防法で定める基準以上の防炎性を有するものだけに防炎ラベルが交付されます。
ラグ・カーペットに防炎機能があるかを確かめたいときは、この防炎ラベルの有無をご確認ください。
防炎機能は洗濯すると落ちる?
ラグの撥水加工などは洗濯を繰り返すことで、少しずつ劣化してしまいます。
防炎機能のついたラグを洗濯することで、防炎性能が薄れてしまうのではと心配な方もいるのではないでしょうか?
カーペットや絨毯等の防炎物品は「製造工程で防炎性能を付与し、耐洗濯性能があるもの」となっています。
そのため、基本的に洗濯によって防炎性能が落ちる心配はありません。
カーペットの洗濯表示を確認し、洗濯ができるものであれば他のカーペットと同じように洗濯できます。
また、カーペットは製造段階で防炎性能を付与するため、後加工による防炎性能の付与は認められていません。
お手持ちのカーペットに後から防炎機能を付与することはできないためご注意ください。
防炎カーペットが必要な場所
防炎カーペットは完全に燃えないというわけではありません。
この章では防炎カーペットが必要になる場所について紹介いたします。
消防法(防炎規制)で定められている場所
避難に時間のかかる施設や、不特定多数の人が出入りする施設、避難に時間のかかる方が利用する施設などでは、消防法によって防炎物品の使用が義務付けられています。
下記のような場所は、防炎規制の対象となるため防炎物品を使用しなければなりません。
また、カーペットだけでなく、カーテンや布製ブラインドなども防炎規制の対象です。
■防炎規制の対象となる防火対象物■
消防法第8条の3第1項で指定された防火対象物 | 高さ31m(約11階)を超える建築物 地下街 |
消防法施行令第4条の3第1項で指定された防火対象物 | 劇場、映画館、演芸場又は観覧場 公会堂又は集会場 |
キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの 遊技場又はダンスホール カラオケボックス、その他総務省令で定めるもの |
|
待合、料理店その他これらに類するもの 飲食店 |
|
百貨店、マーケット、その他の物品販売業を営む店舗又は展示場 | |
旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの | |
病院、診療所又は助産所 老人福祉施設、障害者支援施設(避難が困難な障害者等を主として入所させるものに限る。)、更生施設、児童福祉施設(母子寮および児童更正施設を除く)、地域活動支援センター、教育施設、特別支援学校など |
|
公衆浴場(蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの) | |
映画スタジオ、テレビスタジオ | |
複合用途防火対象物の部分で、前各項の防炎規制の対象となる防火対象物の用途のいずれかに該当する用途に供されているもの | |
準地下街 |
参照:総務省消防庁HP.「防炎品」.
https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/yobou_contents/fire_retardant/
家庭用カーペットを購入するときに気をつけなければならないのが、マンションなどの集合住宅です。
一般のご家庭でも、31m(およそ11階)以上の高層マンションやアパートなどは防炎規制の対象となります。
なお、高さ31mの建物であれば階数は関係ありません。
たとえ1階にお住いの場合でも、防炎カーペットが必要となるためご注意ください。
防炎対策をしておきたい場所
また、防炎規制の対象でなくとも、安全性の観点から防炎対策をしておきたい場所もあります。
ここでは、防炎対策を行っておくと安心な場所をご紹介します。
■防炎対策をしておきたい場所の例■
- 暖炉や薪ストーブの近く
- ヒーターや暖房器具の周辺
- キッチン周り(マット含む)
- キャンドルや煙草を使用する場所
カーペットは面積が広いため、着火すると広範囲に炎が燃え広がる可能性があります。
キャンドルやヒーター、暖炉の付近など火を扱う場所では、万が一に備えて防炎対策をしておきましょう。
火を扱うキッチンには、万が一に備えて防炎機能が付いているキッチンマットを敷いておくと安心です。
防炎カーペットの選び方
防炎機能が付いているカーペットは、防炎ラベルの有無やカーペットの素材から判断します。
また、カーペットは毎日使うものですので、防炎以外の機能性にも目を向けて選びましょう。
この章では、防炎カーペットの選び方を紹介します。
防炎ラベルの有無
防炎性能を確かめるときに一番わかりやすいのが、防炎ラベルの有無です。
カーペットに防炎性が欲しいときは、防炎ラベルの付いたカーペットを探してみましょう。
特に高さ31m以上の建物など、消防法によって防炎物品を使用しなければならない場所では、防炎ラベルのついているカーペットをお選びください。
逆に、防炎規制のない場所であれば、防炎マークの付いていないカーペットを敷いても問題ありません。
カーペットの素材
防炎規制とは関係なく、防災のために燃えにくいカーペットをお探しの方は、燃えにくい素材のカーペットを選ぶのもおすすめです。
例えば、ウールは難燃性が高い素材として知られています。
繊維の中に窒素や水分を多く含んでおり、炎をかざしても黒く焦げるのみで燃広がりません。
また、アクリルのように有毒ガスを発生させる心配もないため、火災のときに多方面から安全性を発揮してくれる素材と言えるでしょう。
その難燃性が評価され、消防士の防火服(現在はアラミド繊維)や旅客機の内装にはウール素材が使用されています。
防災のためにカーペットを選ばれる方は、ぜひウール素材のカーペットをご使用ください。
その他の機能
使い心地の良いカーペットを選ぶために、防炎以外の機能にも目を向けましょう。
キッチンなどの汚れやすい場所では洗えるカーペットや、『撥水』機能のついたカーペットがおすすめです。
ウールには水や汚れを弾く性質があり、汚れやすい場所でもお使いいただけます。
また、ホットカーペットや床暖房などの暖房器具と併用される場合は、『ホットカーペット対応』のカーペットをお選びください。
高層マンションなど集合住宅で階下への騒音が気になるときは、『防音』機能付きのカーペットが安心です。
当店おすすめの防炎カーペット
ここからは、当店FROM FLOORおすすめの防炎カーペットを紹介します。
こちらで紹介する商品は、全て防炎ラベル対応商品です。
防炎ウールラグ『ホノカ』
ウールの良さを存分に感じていただける、羊毛100%のインドギャッベ『ホノカ』。
ペルシャギャッベは1枚10万円以上することも少なくありませんが、インドギャッベは本場ペルシャギャッベの半額以下で購入いただけます。
「ホノカ」はインドギャッベには珍しく、無料サンプルを配布しております。質感や手触りを手に触れてお確かめください。
防炎デザインラグ『ラフィネ』
インテリアに溶け込むくすみカラーが魅力の北欧デザインラグ「ラフィネ」。
直線的なデザインは、北欧モダンなインテリアと相性が良いです。
ヒートセット加工が施されており、滑らかな手触りをしています。
防炎オーダーカーペット『レモド』
強力撥水・防汚機能付きのオーダーカーペット『レモド』。
汚れに強いため、ダイニングやキッチンでも安心してご使用いただけます。
耐久性の高いBCFナイロンを使用しておりますので、小規模オフィスなどにもおすすめです。
防炎オーダーウールカーペット『ピュアウール2』
ウール素材を使用したオーダーカーペット『ピュアウール2』。
ウールの風合いを生かしたナチュラルな色合いは、お部屋にもコーディネートしやすいです。
防音不織布を使用しておりますので、階下への騒音対策としてもご使用いただけます。
防炎オーダーカーペット『ラックス』
飽きの来ないミックスカラーのシャギーカーペット『ラックス』。
フローリングとの相性が良く、床を表情豊かに彩ります。
遮音等級△LL-6と最上位クラスの防音機能を誇ります。
椅子の移動音や物の落下音などの生活音はまず聞こえません。
防音&防ダニ&防炎&スベリ止め付き高密度のナイロンシャギーカーペット
『ラックス 江戸間』
防炎ウールキッチンマット『キヨラ』
ウール素材を100%のインド製キッチンマットギャッベ『キヨラ』。
汚れに強く難燃性の高いウールは、キッチンマットに最適な素材です。
キヨラは手機織りで高密度に織り上げられています。
クッション性が高く、炊事の時間の足腰への負担を軽減してくれることでしょう。
本記事のまとめ
本記事では、防炎カーペットについて解説いたしました。
防炎カーペットとは、燃えにくく、発火しても燃広がりにくいカーペットのことです。
防炎カーペットは製造の段階で防炎性能を付与しているため、洗濯をしても防炎加工が落ちる心配はありません。
31m以上の高層マンションや、病院、商業施設と言った人の集まりやすい場所は、消防法によって防炎カーペットの使用が義務付けられています。
防炎規制の対象となる場所では、『防炎ラベル』のついているカーペットを選びましょう。
防災の観点から、カーペット素材におすすめなのがウールです。
ウールは難燃性が高く、有毒ガスを発生させる心配もありません。
万が一のときに家族を守るためにも、火を扱う場所では防炎のカーペットをお選びください。