冬の室内を床から温めてくれるホットカーペット。
そんなホットカーペットとの上に、専用カバーではなくラグを敷く方が増えてきています。
しかし、何を基準にラグを選べば良いのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
どんなサイズを選べば良いのか。
そもそも、カーペットの上にラグを敷いても問題ないのか。
当店でも、ホットカーペットとラグを併用するにあたってのご質問をたくさんいただいております。
そこで本記事では、ホットカーペットの上に敷くことの可否についてと、ホットカーペット対応ラグの選び方について解説いたします。
ホットカーペットの上にラグを敷いても大丈夫?
ホットカーペットの上に、ラグを併用しようと検討されているご家庭も多いのではないでしょうか?
結論から申し上げますと、ホットカーペット対応ラグであればホットカーペットの上に敷いてご使用いただけます。
しかし、すべてのラグがホットカーペットと併用できるわけではありません。
ホットカーペット非対応のラグを使用すると、ラグや床が傷んでしまうことがあるため注意が必要です。
ホットカーペット対応ラグと非対応ラグの違い
では、ホットカーペット対応ラグと非対応ラグにはどのような違いがあるのでしょう?
ホットカーペット対応と非対応の違いは、ラグに使用されているゴム・ラテックスの耐熱性にあります。
ラテックスとは、ラグの表生地と基布(裏面の生地)を繋ぐための接着剤のことです。
このラテックスが非耐熱性のものですと、ホットカーペットを使用した際に熱で接着が剥がれてしまう恐れがあります。
また、ラグの裏面に使用されている滑り止めのゴムも耐熱性のものが使われていなければなりません。
一般的な見解として、裏面に不織布が使用されているラグ、織り物カーペットなどはホットカーペットと併用しやすい傾向があります。
とは言っても、ラグに使用される接着剤や滑り止めが耐熱性かどうか、見ただけで判断するのは難易度が高いです。
判断に迷ったときは、商品詳細にホットカーペット・床暖房対応の表記があるかを確認しておきましょう。
ホットカーペットの上にラグを使用するメリット
ホットカーペットの上にラグを敷くことで、ホットカーペットの利便性をさらに高めることができます。
ラグをホットカーペットの上に敷くメリットは以下の通りです。
■ホットカーペットの上にラグを使用するメリット■
- 低温やけど防止
- 暖かさが持続する
- 汚れ防止になる
- デザイン性が高まる
ラグがホットカーペットの暖かさをマイルドにするため、何も敷いていない状態に比べて低温やけどのリスクが少ないです。
ラグには保温性があることも特徴のひとつ。
電源を入れてから暖かさを感じるまでに少し時間がかかりますが、電源をオフにした後も長く暖かさを持続します。
また、ホットカーペットは電気を使用するため水洗いが難しいです。
ラグでカバーしておくことで、ホットカーペットを長く衛生的にお使いいただけます。
ホットカーペットの高熱は、ラグのダニ予防にも役立ちます。
ホットカーペット対応ラグの選び方
この章では、ホットカーペット対応ラグの選び方を紹介します。
ホットカーペット対応ラグを選ぶときは、下記のポイントをおさえておきましょう。
- サイズ
- ラグの厚み
- 色・デザイン
- 通気性
サイズ
ホットカーペット対応ラグを選んでいただく上で重要なのが、ラグのサイズです。
ラグのサイズは、ホットカーペットのサイズを基準に選びましょう。
ホットカーペットの大きさは、基本的に「1畳」「2畳」といった単位で表記されています。
▼畳サイズの目安▼
約1畳 | 約100×140cm |
約1.5畳 | 約200×140cm |
約2畳 | 約200×200cm |
約3畳 | 約200×250cm |
円形 | 直径 約140cm |
円形 | 直径 約200cm |
(※ラグやホットカーペットの『畳サイズ』は、江戸間や京間と言った本来の畳の縦横の長さと少し異なっているためご注意ください。)
ホットカーペットがラグの下からはみ出てしまわないよう、ホットカーペットよりも大きいサイズをお選びください。
ホットカーペットの畳サイズは、ラグの畳サイズよりも少し小さいサイズとなっているため、ラグと同じ畳サイズをお選びいただけば問題ありません。
また、ラグがホットカーペットのサイズより大きい分には支障はありませんので、2サイズで迷ったときは大きいサイズのラグを選びましょう。
部屋の間取りに合わせたラグサイズの選び方については、こちらの記事をご参照ください。
ラグの厚み
ホットカーペットの機能を最大限発揮しつつ快適に過ごすためには、ラグの厚みも重要です。
ホットカーペットの上に敷くラグは、厚さ1cm前後を目安にお選びください。
厚さが2cm以上あるラグは、熱が伝わるまでに時間がかかります。
反対に薄すぎるラグは底つき感が出やすく、長時間座っていると熱くなり過ぎることもあるためです。
分厚すぎず、薄すぎず。
ホットカーペットの上に敷くラグは、適当な厚みのものを選びましょう。
色・デザイン
カーペットは色やデザイン選びも重要です。
インテリアのテイストや、他の家具との相性を見極めながらお選びください。
ホットカーペットカバーとして冬にのみ使用される場合は、暖かみのある色やデザインがおすすめです。
赤やオレンジなどの暖色は、視覚から空間を暖めてくれます。
逆にオールシーズン使用するのを見越す場合は、ニュートラルなカラーや、中間色(緑や紫など温度を感じさせない色)を選びましょう。
通気性
ホットカーペットとラグの間に熱がこもると、暖かさが伝わらなかったり、こもり熱によってラグや床材が傷んだりすることがあります。
ホットカーペットの上に敷くラグは、通気性が高いものを選びましょう。
通気性の良いカーペットの特徴として、『天然素材のラグ』『織り物カーペット』などが挙げられます。
ウールやコットンなど天然素材のラグは、通気性が良いです。
特にウールは保温性が高く、一度暖まるとその温度を長くキープしてくれます。
また、ウィルトン織りやギャッベ、キリムのような織物カーペットも通気性が高いです。
織り物カーペットは、裏面に基布が使用されていないため熱がこもりにくいといわれています。
ホットカーペット対応ラグ
この章では当店FROM FLOORおすすめのホットカーペット対応ラグを紹介します。
インテリアに合わせて、空間を華やかに演出するカーペットをぜひ見つけてください。
カーン
トライバル風のデザインは、アンティークで趣のあるインテリアと相性が良いです。
ウィルトン織りの中でもハイグレードに分類される、密度の高さが特徴。
グレードの高い高密度のウィルトン織りラグは、踏み心地が良く耐久性にも優れています。
コズミック
モノトーンカラーでインテリアをモダンに彩る高密度ラグ『コズミック』。
光沢あるパイルは見る角度によって表情を変えます。
カットパイルとループパイルの2種類のパイルを組み合わせた、シンプルながらも味のある一枚です。
ディラン
アンティーク調のダマスク模様がおしゃれなウィルトン織りカーペット『ディラン』。
ネイビーとアイボリーの組み合わせは、洗練された印象を空間に与えます。
表面に熱処理を施すヒートセット加工によって、ウールのような滑らかなタッチと、へたりにくさを実現しました。
キヨラ
天然素材ウールを手機織りで丁寧に織り上げたインドギャッベ『キヨラ』。
しっかりと厚みがありますが、通気性が良いためじんわりと床の暖かさを伝えます。
暖まるまでに多少の時間がかかってしまいますが、その分、電源を切ってからも暖かさを長く持続します。
ウールは断熱性や保存性が高いため、ホットカーペットを使用していないときも底冷えを感じにくいです。
ウール100%!オールシーズン使えるインド製手織りギャッベのラグ
『キヨラ』
ダビド
スクエアデザインがお部屋を上品に彩るウィルトン織りラグ『ダビド』。
模様にカーヴィングを施すことで、大理石を敷き詰めたような立体感のある仕上がりに。
大胆なデザインですが、落ち着いた色合いですのでお部屋にしっくりと馴染みます。
マーサー
スタイリッシュさとナチュラルな風合いが魅力のラグ『マーサー』。
約15mmのパイルはさらっとした手触りで、オールシーズン通してご使用しただけます。
洗濯機で丸洗いも可能のため、ホットカーペットの汚れ防止カバーとしても優秀です。
マナ
麻やウール、コットンなど天然素材を使用したハンドメイドラグ『マナ』。
裏地のない平織りのカーペットのため、熱がこもりにくいです。
また、通気性の良い天然素材を100%使用し、薄手で毛足がないことからオールシーズン使用するのにも適しています。
ルーカス
上品なデザインと色使いに心惹かれるウィルトン織りカーペット『ルーカス』。
煌びやかなメダリオン柄は空間をエレガントに演出します。
深みのある赤色は、視覚からも暖かさを醸し出してくれることでしょう。
ホットカーペットの上にラグを敷くときの注意点
最後に、ホットカーペットの上にラグを敷いて使用する場合の注意点をご紹介します。
床の変色
ホットカーペットの上にラグを敷くと、保温性が高まり熱がこもりやすくなります。
そのため、熱によって床が変色してしまうこともあるため注意しましょう。
使い始めや、長時間使用した後には、ホットカーペットをめくって床の様子を確かめるようにしてください。
低温やけど
ホットカーペットは長時間使用すると「低温やけど」や「のぼせ」などが起こることもあります。
ホットカーペットの上にラグを敷いていると、熱さがマイルドになるため、気が付かないうちに症状が悪化することもあるため注意が必要です。
特に小さいお子様やペットは体温調節が苦手だったり、体調の変化を伝えるのが難かったりすることもあります。
水分補給を促したり様子を確認するなど、気に掛けて見守るようにしてください。
本記事のまとめ
本記事では、ホットカーペットの上に敷くことの可否についてと、ホットカーペット対応ラグの選び方について解説いたしました。
ホットカーペットの上にラグを敷くことで、見た目がおしゃれになるだけでなく、保温性や座り心地の良さを高めることができます。
ホットカーペットの熱で傷むことのないよう、ラテックスやゴムが耐熱性のラグを選びましょう。
基本的に『ホットカーペット対応』と表記されているラグであれば問題ありません。
ラグのサイズは、ホットカーペットより一回り大きいサイズをお選びください。
天然素材のラグや裏貼りのない織り物カーペットは通気性が良く、ホットカーペットの熱がこもりにくいため使用しやすいです。
ホットカーペットの上にラグを敷いて、暖かさも座り心地も妥協しない快適な住まいを実現しましょう。
ご使用の際には、低温やけどにくれぐれもご注意ください。