ラグやカーペットを選ぶときに迷いやすい、デザイン選び。
ラグは柄やデザインの種類が豊富なため、なかなか理想の一枚にたどり着けないという方も多くいらっしゃいます。
そこで本記事では、ラグ・カーペットのデザイン分類を写真付きで解説いたします。
欲しいラグの系統を知り、スムーズにラグを探せるようにしましょう。
モダン
洋室のコーディネートで人気なのが、モダンデザイン。
直線的でインテリアに馴染みやすく、コーディネート初心者の方でも扱いやすいです。
無地
コーディネートの失敗が少ない無地のカーペット。
デザインがないからこそカーペットの風合いが際立ちます。
反面、退屈な印象になってしまいやすいのでシャギーラグ、天然素材のラグなど素材感のあるものを選びましょう。
鮮やかな色のラグは、インテリア全体にメリハリをきかせてくれます。
テクスチャや素材感、配色比率を意識しながらお選びください。
幾何学
直線や曲線、縁など図形を組み合わせた幾何学模様のラグ。
一見複雑に見える模様も、直線や単純な図形を組み合わせているため構造はシンプルです。
そのため、大胆な模様でもインテリアをしっかり調和します。
ボーダー・ストライプ
ボーダーやストライプは、幾何学模様の一種です。
直線のみで構成されているため、シンプルな印象にまとまります。
インテリアにインパクトが欲しいときは、複数色のボーダーデザインをお選びください。
北欧
モダンなインテリアと相性の良いのが、北欧デザインのラグです。
北欧風のラグは、明るい色使いと幾何学模様や自然をモチーフとしたデザインが特徴。
シャープになり過ぎず、優しくお部屋に馴染みます。
和モダン
モダンデザインに和のエッセンスを取り入れた、和モダンデザインのラグ。
デザインは直線や幾何学模様など、シンプルなものが多いです。
和の自然で素朴な雰囲気はそのままに、重厚感をプラスして空間全体を引き締めます。
和室はもちろんのこと、洋室のコーディネートにもおすすめです。
ナチュラル
自然のモチーフを取り入れたナチュラルデザインは、インテリアにも馴染みやすいです。
ゆったりとリラックスできる空間を演出します。
花柄・ボタニカル柄
ナチュラルなインテリアに合わせやすいのが、花柄やボタニカル柄のラグ。
植物をモチーフとしたデザインは、インテリアに優しい印象を与えてくれます。
写実的なデザインや、抽象化されたデザインなどラグによって模様は様々です。
ストーン調
大理石や石畳のような模様の、石目調のデザイン。
緩やかなグラデーションや、不規則な模様が描かれており、まるでタイルが並べられているようです。
揺らぎのあるデザインは、モダンな雰囲気がありつつも、どこか温かみを感じさせます。
マリンテイスト
海辺を彷彿とさせるマリンテイストのラグ。
南国の植物や、海の生物、浜辺などが大胆に描かれています。
ハワイアンインテリアや西海岸スタイルなど、海を連想するインテリアとの相性が良いです。
オリエンタル・エレガント
オリエンタルとは、ヨーロッパからみて東方地域を指します。
日本ではイランやイラク、トルコなどの中東地域を指すことが多いです。
ヨーロッパを思わせる上品なデザインは、お部屋の格式を高めてくれることでしょう。
メダリオン柄
メダリオン柄とは、中央に大きな円形のデザインが描かれたペルシャ絨毯の代表的なデザインです。
縁を中心として、万華鏡のように規則的で美しい模様が描かれています。
この特徴的な模様は、「どこに座っても同じ模様が楽しめるように」との思いから考案されたそうです。
メダリオン柄のラグを敷けば、家のどの角度から見ても素敵なデザインを楽しむことができるでしょう。
アラベスク
アラベスク柄は、ヨーロッパ調の唐草模様のこと。
植物のモチーフや幾何学模様などが、規則的に組み合わされたデザインを指します。
アラベスクは「アラビア風」という意味で、ヨーロッパの人々がイスラム風のデザインを指す言葉として使用していました。
ヨーロッパはもちろん、中東でも見かけることの多いデザインです。
規則的なパターンを繰り返すことで、宇宙のような奥行きのある空間を作り出しています。
ダマスク
ダマスク柄は、シリアのダマスク地方で作られていた織物がモチーフとされています。
14世紀ごろのフランスで定着し、その後イタリアなどでも生産されるようになりました。
ダマスク柄は花や果物、植物など具体的なモチーフを織り交ぜた繊細かつ複雑なデザインが特徴です。
連なるように繰り返される模様は空間に高級感を与えてくれます。
高級ホテルの絨毯や壁紙にも使用されることの多いデザインです。
トライバル・ヴィンテージ
ヴィンテージは年代物の、トライバルは部族のという意味です。
主に中東地域の少数民族が使用していたラグのことを言います。
個性豊かなデザインは、インテリアのアクセントになってくれることでしょう。
トライバル
トライバルとは、英語で「部族の」という意味。
トライバルラグは、遊牧民や少数民族によって手織りされた絨毯の総称です。
代表的なトライバルとしては、バルーチやシラーズ、トルクメンなどなどが挙げられます。
幾何学模様や、動植物をモチーフにしたデザインが多いです。
織り込まれる文様、色にはそれぞれ意味があり、部族のアイデンティティを表しています。
ギャッベ
ギャッベはトライバルラグの1種で、イラン南西部に住んでいるカシュガイ族が手織りした厚手のウールラグのことです。
織子の感性によって紡がれる生命の木や羊などの柄は、ギャッベ最大の特徴と言っても良いでしょう。
ギャッベの柄は、砂漠に生息する生き物やイランの豊かな自然がモチーフとなっています。
柄のひとつひとつには意味があり、健康や成功などの願いが込められているのです。
キリム
キリムは、トルコやイランなど中近東の遊牧民の伝統的な織り物です。
日本では敷物という認識が強いキリムですが、現地では収納やブランケットなど生活を幅広く支える道具として使用されてきました。
キリムは幾何学的で素朴なパターンデザインと、美しい色彩を堪能いただけます。
ギャッベやトライバルと違い、平織り（つづれ織り）されているため毛足がないことも特徴です。
キリムには、草木や太陽などの自然の美しさ、日々の暮らしに対する願いが織り込まれています。
エスニック
エスニックとは、「民族的な」という意味。
主にアフリカ大陸、アジア諸国、中南米などの民族文化を取り入れたデザインとなっています。
個性豊かなデザインは、インテリアのアクセントに最適です。
ベニワレン
アフリカ大陸の北側、モロッコの代表的なラグデザイン
モロッコにあるベニワレン地方で、女性の職人によって手織りされる羊毛のラグのことを言います。
ボリュームのあるシャギーと、特徴的な直線デザインが印象的です。
手織りのウールカーペットのため、非常に高価となっています。
そのため、ナチュラルな色合いとデザインを模倣した「ベニワレン風ラグ」も多いです。
アジアン
日本やアジア諸国のインテリアでは、い草や籐、ジュートなどの天然素材を使用したラグが多いです。
天然素材のラグはリラックス効果が高く、リゾート風のインテリアにも適しています。
手触りがさっぱりとしていることから、夏用ラグとして活用されることも多いです。
ネイティブ
ネイティブ柄は、幾何学模様を組み合わせて作られた色鮮やかなデザインが特徴です。
アウトドアラグなどにもよく使われ、カジュアルな印象を与えます。
ネイティブ柄は、アメリカの先住民族の衣装などに使用されてきた伝統的な模様のことです。
オルテガ柄・ナバホ柄などがあり、それぞれデザインや色使いが少しずつ変わります。
ポップ・カジュアル
慣れ親しんだカジュアルなデザインのラグは、インテリアにメリハリを与えてくれます。
今回はアートのように飾ることのできる、個性派デザインをセレクトしました。
ドット・サークル
幾何学模様にも含まれる、ドットやサークル模様のラグ。
カジュアルからモダンまで幅広いインテリアに合わせやすいことが魅力です。
大柄のサークル柄はモダンな印象を与えます。
小さなドット柄は可愛らしいイメージにまとまるため、韓国インテリアなどにもおすすめです。
インテリアのイメージに合わせて、サークル柄の大きさを選びましょう。
チェック
縦と横にラインが入ったチェック柄。
衣類やインテリアファブリックにも使われることの多い、定番のデザインです。
ギンガムチェックやタータンチェックなど、バリエーションも様々あります。
主張しすぎずまとめやすいので、柄物に初めてチャレンジされる方にもおすすめです。
アーティスティック
枠にとらわれない自由なデザインを楽しむ、アーティスティックなラグ。
海外ドラマのような大胆なインテリアをお楽しみいただけます。
個性的なデザインも、天然素材を使用することで上品で温かみのあるものに。
ラグを主役に据えるからこそ、他の家具はあえて控えめなものを選びましょう。
本記事のまとめ
本記事では、ラグ・カーペットのデザインをタイプ別に紹介いたしました。
ラグ・カーペットの柄は以下のように大別されます。
- モダン
- ナチュラル
- オリエンタル・エレガント
- トライバル・ヴィンテージ
- エスニック
- ポップ・アート
好みのデザイン系統を知ることで、ラグ選びがスムーズになります。
デザインの分類はあいまいな部分も多いため、大枠としてとらえるようにしましょう。
ラグやカーペットのデザインは、部屋全体の印象を左右します。
目指したいインテリア、部屋にある家具を参考にしながらデザインをお選びください。
